研究

本研究室では、建築・都市における気流・熱・環境輸送現象を対象として、 健康で快適かつ省エネルギーな建築・都市環境の実現を目指した研究に取り組んでいます。

数値流体解析(CFD)、風洞実験、現地計測、環境センシング、 データ駆動型モデリングを組み合わせ、 建物開口部を通過する気流から都市スケールの温熱環境まで、 異なる空間スケールの環境現象を研究しています。

研究の中心的な方向性は、物理現象の理解から予測、そして実際の応用へとつなげることです。 実験・数値解析による現象解明、高速な予測モデルの開発を通して、 建築設計、環境制御、気候応答型の建築・都市デザインへの応用を目指しています。

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建築気流・自然換気

自然換気は、建築物の省エネルギー化や室内環境の改善に有効である一方、 その性能は、変動する外部風、周辺建物、開口条件、室内形状などの影響を強く受けます。

本研究では、開口部を通過する気流から建物全体の換気、汚染物質輸送まで、 風力および浮力による自然換気の物理メカニズムを明らかにすることを目指しています。

風洞実験、トレーサーガス測定、CFD解析を組み合わせることで、 自然換気現象を解明するとともに、実際の建築設計に利用可能な予測・評価手法の開発に取り組んでいます。

現在の研究テーマ

  • 風力・浮力による自然換気
  • クロス換気・片側換気
  • 風圧および換気量の予測
  • 周辺建物・都市形状が自然換気に及ぼす影響
  • 局所換気性能および汚染物質輸送
  • 車両・半屋外空間における自然換気
CFD 風洞実験 トレーサーガス 換気量測定
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都市微気候・屋外環境

都市の温熱環境は、都市形態、日射、植生、水辺、地表面、気流などの 相互作用によって形成され、場所や時間によって大きく変化します。

これらの相互作用を理解することは、気候変動への適応や、 快適でレジリエントな屋外空間を計画する上で重要です。

本研究では、現地計測、移動環境計測、都市環境シミュレーション、空間解析を組み合わせ、 都市形態が歩行者レベルの温熱環境に与える影響を研究しています。

現在および今後の研究テーマ

  • 都市温熱環境・歩行者温熱快適性
  • 河川・水辺空間の冷却効果
  • 移動計測による温熱環境・大気環境評価
  • 都市形態と日射環境
  • 都市微気候と建築環境の相互作用
  • 気候応答型都市デザイン
東南アジアにおける建築・都市環境
高温多湿な気候、急速な都市化、冷房エネルギー需要の増加などの課題を有する 東南アジアの建築・都市環境にも強い関心を持っています。 自然換気、都市微気候、建築エネルギー、気候応答型デザインなどを対象として、 現地の大学・研究機関との国際共同研究を展開していきたいと考えています。
現地計測 移動計測 都市環境解析 微気候
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データ駆動型建築環境工学

高精度なCFD解析によって気流・温熱環境の詳細な情報を得ることができますが、 計算負荷が大きいため、設計探索、最適化、リアルタイム制御などへの利用には課題があります。

本研究では、物理現象に関する情報を保持しながら高速な予測を可能にする、 低次元モデルおよび機械学習モデルの開発に取り組んでいます。

CFDデータベース、物理法則、少数のセンサー情報を組み合わせることで、 高精度な環境シミュレーションとリアルタイムの建築環境予測をつなぐことを目指しています。

研究テーマ

  • Proper Orthogonal Decomposition(POD)
  • 低次元モデル(Reduced-order Modeling)
  • Deep Operator Network(DeepONet)
  • Physics-informed Machine Learning
  • 少数センサーによる気流・温熱場の再構築
  • 高速環境予測のためのサロゲートモデル
  • デジタルツイン・リアルタイム建築環境制御
高精度データ
CFD / 実験 / 計測
低次元・学習モデル
POD / DeepONet / Physics-informed ML
応用
高速予測 / 設計 / 環境制御
POD DeepONet Physics-informed ML Digital Twin
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建築エネルギー・気候応答型デザイン

建築物のエネルギー性能は、外部気候、都市微気候、換気方式、環境制御などと密接に関係しています。

本研究では、新たな研究展開として、これまで取り組んできた気流・自然換気・都市微気候に関する研究を、 建物全体の環境性能およびエネルギー性能へと発展させています。

研究テーマ

  • 自然換気ポテンシャルおよび省エネルギー効果
  • 気候に応じた建物運用
  • 建築エネルギーシミュレーション
  • 都市微気候と建築エネルギーの相互作用
  • 気流予測と建築性能シミュレーションの連成
  • 環境センシング・建築環境制御
建築エネルギーシミュレーション 自然換気 気候解析 環境制御

研究アプローチ

建築・都市環境の複雑な問題を、一つの手法だけで理解することは困難です。 そのため本研究室では、異なる空間スケールを対象として、 数値解析・実験・現地計測・データ駆動型手法を組み合わせた研究を行っています。

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数値解析

CFD、RANS/LES、建築エネルギーシミュレーション、 都市環境シミュレーションなどを用いて環境現象を解析します。

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実験

風洞実験、トレーサーガス法、気流計測などを用いて、 建築・都市における流れや換気現象を明らかにします。

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現地計測

建物内外の環境計測、移動環境センシング、 都市スケールの現地観測などを行います。

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データ駆動型手法

低次元モデル、機械学習、少数センサーによる推定、 物理情報を利用した予測手法を開発します。

共同研究

本研究室では、建築・都市環境に関する課題について、 企業、大学・研究機関、自治体等との共同研究を歓迎しています。

CFD解析、風洞実験、現地計測、環境センシング、データ駆動型モデリング などを組み合わせることで、基礎的な環境現象の解明から実務的な課題まで幅広く取り組むことができます。

建築気流・自然換気、都市微気候、環境計測、建築エネルギー、 環境流体、データ駆動型予測などに関する共同研究に関心があります。

また、自然換気、都市微気候、建築エネルギー、気候応答型建築などを対象とした、 東南アジアにおける国際共同研究にも積極的に取り組みたいと考えています。